2017年始、大分~熊本へ。
年始は別府港へ渡り、10年ぶりの九州へ。
前回来たときはバイクを積んでのノンビリ気ままなひとり旅。が、今回は家族4人と一緒に。10年で沢山のことが変わった。
南港を昨夜出港、別府港へは早朝に到着します。船旅は時間と距離を感じられる好きな移動方法。正月は雪山目指して、車を積み込み北海道までよく行きました。
大分では坂茂氏設計の「大分県立美術館」へ。空間構成はシンプルですが、期待感のある魅力的な動線計画がいい。柱部材断面を小さく存在感を軽くし、ウレタン塗で影が映り光が反射する床と縁甲板張りの天井が拡がる。ギュッと絞って抜ける感じの、2階部分の空間ボリューム感が印象に残りました。
つづいて、長湯温泉へ移動。象設計集団設計の「長湯温泉療養文化館 御前湯」
階段室が象らしい造形。手摺の手に柔らかいフォルム、トップライトの光が青い壁色が独特な雰囲気を醸し出しています。その辺にはないのだけど、ヒューマンな感じが心地よい。
続いて同じ長湯温泉にある藤森照信さんのラムネ温泉館。フジモリワールド。独特。愉しげです。グッと天井高を抑え、急こう配の屋根のボリュームを魅せる。屋根の存在、役割のあり方を考えさせられます。
熊本で一泊。目的は熊本市現代美術館の「ジブリの建造物展」とっても良かったですが、実は今年末に阿倍野ハルカス美術館でもやるらしく、こっちのほうがとても近いやん。と損したような、もう見た感で得したような。。
熊本城も園内には入れませんでしたが、震災の傷跡も少し垣間見れました。もう大阪でが情報がほとんど入ってきませんが、まだまだ手つかずの崩落した石垣がそのままで、地震の威力を感じざるを得ませんでした。百聞は一見にしかず、このような巨大なエネルギーに対して人命を守ること、建築に携わる者としても、身を引き締めさせられる景色です。
その後は、熊本の奥座敷・杖立音泉へ移動。ここも10年前訪れたことのある場所。川の両岸に迷路のような温泉街が張りつく路地を散策。せり出した建物が路地に覆いかぶさったり、路地が建物のトンネル状をすり抜けたり、境界が曖昧である町の面白さ、線引きがないことで人の生活が絡んで空間的魅力が増す。
旅路の最後は大分・唐臼の音がする小鹿田焼の里へ。皿山集落の中を小川が流れ、その川辺に土を砕く唐臼(カラウス)のギューーイ、ドン。と愛らしい音がそこら中で鳴っています。小さな集落ですが、素晴らしい景色でした。
10年振りの九州。久しぶりにまとまってケンチク探訪、マチ探訪できました。振り回した家族のみんなありがとう。湯煙立つ町、内陸は独特の山容、スケールの大きな風景。北海道とはまた違った雄大さ。良いなーとひしひし思いました。大阪から一晩で早朝着できる立地で意外と気分的には近い。また来よう。
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