維新派公演、犬島
またまた久しぶりの更新です。生野のケアホームの実施図面でお盆休み返上で事務所に篭っていました。そのお盆休みの前、図面でバタバタする前の7月下旬、三日ほど瀬戸内の旅をしてきましたので、その報告をば。
瀬戸内海の島々のところどころで現代アートが散りばめられている「瀬戸内芸術祭」と合わせて、犬島へ維新派を観にいってきました。谷町界隈の友人たち11人の大所帯です。
岡山経由で瀬戸内海へとバスに揺られ港から犬島行きの小型船へ乗り込みます。船から見えるニョキニョキと空へ伸びる煙突群に、近づく維新派世界への期待もふくらみます。
10分ほどで本土からの短い船旅は終わり犬島へ到着。公演まで少し時間があるので島を探索する。芸術祭の家プロジェクトなどの現代アートと、いつもそこにある犬島の日常風景との対比を眺めつつ、つらつらと散歩。精錬所からの廃棄物であろう銅塊が畑の土留めの使われていたり、道端の側溝に使われていたり、家の土台や塀やに床に、無造作に大胆に島中で使われていたのが印象的でした。これも地産地消。
精錬所跡の煙突群は崩れそうな姿で立っていました。当時はそこからモクモクと煙を上げていたかと思うと、さぞかし活気のある風景だったんだろうなぁ。日本の高度成長期を支えたこの遺産は、少しづつ朽ちていき、崩れ落ちいつか土に還るのでしょう。
維新派の醍醐味のヒトツは屋台村。たくさん人で賑わっていました。谷町周辺の友人たちも店を出していたり、舞台で歌を歌っている姿も。はるばる島へ各地から集まってきて仮設の屋台村という空間で飲んだり食ったり。この楽しげな夢の空間も、維新派公演の時期だけにこの場にあって、公演が終わればあとは更地にもどってしまう。贅沢な大人の遊びです。
公演は日没少し前の頃から始まりました。野外であること、はるばる大阪から来た離島であること、非日常的な屋台村のお祭り空間に身を置いたこと、座席から見える青空、その空の色が陽が落ちていくに従って茜色に変わり闇空になる時間。虫の鳴き声、空気の音。そして役者さんたちのコミカルでシュールな演技が眼の前で繰り広げられていて。空間も時間も自然もモノも、頭でゴチャ混ぜになりながら維新派世界を楽しみました。心地よい幸せな時間でした。
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