舞踏・芝居・踊り

2010/08/28

維新派公演、犬島

またまた久しぶりの更新です。生野のケアホームの実施図面でお盆休み返上で事務所に篭っていました。そのお盆休みの前、図面でバタバタする前の7月下旬、三日ほど瀬戸内の旅をしてきましたので、その報告をば。

瀬戸内海の島々のところどころで現代アートが散りばめられている「瀬戸内芸術祭」と合わせて、犬島へ維新派を観にいってきました。谷町界隈の友人たち11人の大所帯です。

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岡山経由で瀬戸内海へとバスに揺られ港から犬島行きの小型船へ乗り込みます。船から見えるニョキニョキと空へ伸びる煙突群に、近づく維新派世界への期待もふくらみます。

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10分ほどで本土からの短い船旅は終わり犬島へ到着。公演まで少し時間があるので島を探索する。芸術祭の家プロジェクトなどの現代アートと、いつもそこにある犬島の日常風景との対比を眺めつつ、つらつらと散歩。精錬所からの廃棄物であろう銅塊が畑の土留めの使われていたり、道端の側溝に使われていたり、家の土台や塀やに床に、無造作に大胆に島中で使われていたのが印象的でした。これも地産地消。

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精錬所跡の煙突群は崩れそうな姿で立っていました。当時はそこからモクモクと煙を上げていたかと思うと、さぞかし活気のある風景だったんだろうなぁ。日本の高度成長期を支えたこの遺産は、少しづつ朽ちていき、崩れ落ちいつか土に還るのでしょう。

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維新派の醍醐味のヒトツは屋台村。たくさん人で賑わっていました。谷町周辺の友人たちも店を出していたり、舞台で歌を歌っている姿も。はるばる島へ各地から集まってきて仮設の屋台村という空間で飲んだり食ったり。この楽しげな夢の空間も、維新派公演の時期だけにこの場にあって、公演が終わればあとは更地にもどってしまう。贅沢な大人の遊びです。

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公演は日没少し前の頃から始まりました。野外であること、はるばる大阪から来た離島であること、非日常的な屋台村のお祭り空間に身を置いたこと、座席から見える青空、その空の色が陽が落ちていくに従って茜色に変わり闇空になる時間。虫の鳴き声、空気の音。そして役者さんたちのコミカルでシュールな演技が眼の前で繰り広げられていて。空間も時間も自然もモノも、頭でゴチャ混ぜになりながら維新派世界を楽しみました。心地よい幸せな時間でした。

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2010/01/25

文楽鑑賞

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文楽の鑑賞のお誘いを受けて見てきました。場所は国立文楽劇場。実は谷町からすぐにいける場所ですね。伝統芸能は近くて遠い感があります。なかなか触れる機会がありませんが、お誘いを受けたならばせっかくのチャンスだしと、行ってきました。

面白かったです。行く前までは退屈するかもなぁ、と正直思ってたところもありました。ところがどっこい、4時間の長丁場の公演でしたが、舞台に釘付けになりました。物語と人形の台詞を語る浄瑠璃語り-太夫の顔と声の迫力に驚き、その横で奏でられる三味線の音色に魅せられ。そして何より操られる人形が人間のよう息をしているかに見えるほど動きに心の表現力があって、人形遣いの技が素晴らしかった。

いやいや面白かったぁ。

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2008/10/24

維新派公演「呼吸機械」

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「呼吸機械」 <彼>と旅をする20世紀三部作 #2

昨週、維新派の公演に行ってきました。4年ぶりの野外公演。滋賀・長浜のすこし手前、琵琶湖畔のさいかち浜に水上舞台が見事に出来上がっていました。今回は屋台村もあるので、雰囲気を楽しんでみようと公演の数時間前に到着。開場前から人が集まってきて、飲んだり食べたりしつつ、小ライブなんかもあったりして、気分も盛り上がります。丁度、午後の青空から夕刻の茜色の空、そして夜空へと空色が移っていく頃だったので、そんなシチュエーションもあって、開演前から眼に映る景色もドラマチック。

公演はやはり維新派。琵琶湖のサザナミ、空や星や月明かりに空気、飛び交う虫、水しぶき・・・その先の湖平線。たくさんのそこにあるものと一体となった維新派がつくりだす世界。この時にこの場でしか感じることのできない舞台。水上の役者さんの演技は美しく。やっぱり野外の公演はおもしろい。よかったです。

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2008/04/25

維新派大阪公演「聖・家族」

Ishinha

去る土曜日、維新派公演「聖・家族」いってきました。公演は今秋の琵琶湖公演のプレ公演という位置づけで、過去上演数編と新作数編のオムニバス10曲の公演でした。

公演の場所は精華小劇場。ミナミの繁華街のど真ん中にある廃校になった小学校、精華小学校の体育館を再生した劇場です。10年ほど前に廃校になったよう。そういえば少し前、道頓堀の「くいだおれ」が廃業するというニュースが流れたばかりだったけど、ミナミでも資本の強い力に押されて、地元でコツコツ根付いての商売が難しくなったのでしょう。あたりに住みながら商売をするような人が少なくなってしまったのか。。ひとむかし前、大阪が栄えた「大大阪(ダイオオサカ)」の頃、ここには商売人の子供たちがたくさん集まってきて、さぞかし活気があったのだろうけど。それでも、この精華小学校は今もこうして演劇の街ミナミで劇場として使われる。時代の流れとともに変化しながら生きていける、残そうと思える、いい建築ですね。

さて、公演はというと。

短編曲ということで、いろんなシーンが盛りだくさんでした。前回の「nostalgia」京都公演では席が後方だったので、今回は前売り開始直後にチケットをゲット。二列目の真ん中のいい席。オムニバスなので舞台美術は控えめでしたが、その分、役者さんの動きに眼が集中できて、生の表現の迫力を堪能できました。舞台美術が控えめとは言っても、ひとつ道具が場面場面で、違ったモノにみえてしまう技術は素晴らしい。特にひとつの”窓”の表情ががドンドン変化していくのが印象的。維新派特有のコミカルな動きに音、テンポ。すこしシニカルなテーマもありつつ。釘付けの90分でした。

今秋の琵琶湖での本公演も期待です。

維新派
精華小劇場

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2008/02/05

維新派京都公演「nostalgia」

昨年春の大阪公演に続き、維新派公演「nostalgia」を観にいってきました。先春から大阪・埼玉公演と巡回し、3公演目。京都公演の今回は京都造形芸術大学・春秋座が会場でした。個人的には2回目の観賞でしたが、役者さんのコミカルな動き、ダイナミックな展開で十分に楽しめました。大阪公演から、少しばかりリニューアルされ、映像とシーンともに追加されていました。今回の公演は屋内ホールが舞台で、大阪に比べてみると演技空間は小さめ。照明や音響、映像など、それはそれで、その場でこそ表現できる効果は感じられて楽しんだのですが、やっぱり三次元的で奥行感のある新派派は屋外空間で観賞したいなぁと、若干の物足りなさも感じつつ。来秋には”20世紀三部作”の一部目「nostalgia」に続く、二部目の滋賀公演があるよう。琵琶湖の水上が舞台ということなので、どんな公演になるやら。今から楽しみです。

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2007/11/11

田中泯~場踊り@常照時

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田中泯さんという舞踏家の「場踊り」へといってきました。場所は京都・常照寺。以前から気になっていた舞踏家さん。機会あらばと関西公演を期待していたところ、もう大それたことやらずに、氏の気の向くまま、気の向く場所でフラッと踊ってみる、みたいな踊り方されているよう。今回は京都に来られるというわけで、ちょっとだけ紅色が色づきかけた京都へと暇人そうな、もといノリの良い、カメちゃんを誘いツーリングしつつ常照寺まで。お寺の美しく手入れのされたお庭が今回の踊りの「場」。踊りの場として、寺庭という厳粛な空間を選んだアイデア。氏がそこにある石砂利や緑苔や変形樹、参拝堂と自分の関係を楽しみながら、踊りたいように気持ちよさそうに踊っている姿が印象的でした。踊り終えたあと「また来ても良いですか?」とヒトコトだけ言われた泯さん(それ以外の言葉はありませんでした)、「場踊り」が好きなんだなぁっと微笑ましく聴衆の心を掴んでいました。

***
「場踊り」 私は、場所で踊るのではなく場所を踊る。
2006年からはじめた踊り/各地を気の向くままに、踊って旅をすること/予定せず、宣伝もせず、客席もない場所で/踊りたいときに踊ってみる/客がいなくても踊ってみる/または、通りすがりの人に見られるかも/もしも、あなたの近所にいることがあったら/見てみてください/田中泯

田中泯WebSite

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2007/07/02

維新派大阪公演「nostalgia」

nostalgia~<彼>と旅をする20世紀三部作#1

日曜日、維新派の大阪公演に行ってきました。会場は、大阪城の倉庫内特設ホール。今回は維新派のスタイルである野外ではありませんでした。ちなみに屋台村もナシでした。

「喋らない台詞、歌わない音楽、踊らない踊り」のスタイルで、舞台のあちらこちらで所狭しと動き回る役者さんたちの機敏な動作や発するリズミカルな音の心地よさ。舞台美術のこだわりの空間づくり、モノづくり。大胆な場面展開。などなど、感じたキーワード。とても、一定の決められた舞台上の出来事とは思えず、その場が多次元世界へと拡がって感じられました。その世界に引き込まれた二時間。よかったです。

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2007/04/21

山海塾・時のなかの時―とき

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チケットとりました。
「山海塾」の今年最初で最後の国内公演。

■『時のなかの時―とき』
■日時:2007年4月28日(土)14:00
■会場:北九州芸術劇場

ついでに九州北部を廻る予定。
佐賀、長崎はかつて足を踏み入れた記憶がないので是非に訪れたい場所。
オススメあらば、情報おば。

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2006/04/14

「山海塾」日本公演

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舞踏集団「山海塾」の公演情報。
7年ほど前にはじめて芝居というものをみて、その分野の右も左も分からない自分でさえ、舞踏手の肉体の表現力に心打たれた「山海塾」の舞台。その講演ツアーがあります。昨年のツアーは滋賀会場があったので、すんなり観にいったのですが、今回のツアーは関西会場はナシ。5月の千葉か神奈川である公演に行きたいのだが・・。

「山海塾」オフィシャルホームページ →  http://www.sankaijuku.com/sankaijuku_j.htm

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2005/10/02

山海塾・金柑少年

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「山海塾・金柑少年」に行ってきました。
山海塾の舞踏は1999年に東京公演「ひびき」を見て以来。

それまでは舞踏を見る機会などなかったのですが、
たまたま観にいったそのときの公演があまりにも衝撃的でした。

それ以来、舞踏や芝居に興味をもつキッカケになった、
僕にとっては想い入れのある「山海塾」。

その「山海塾」が滋賀の「びわ湖ホール」で公演があるというものだから、
情報が入った9月頭にすぐさま予約。本日が公演の当日でした。

舞台は期待通りの面白いものでした。
人間の体の表現力の可能性を見事に演じてくれました。
舞踏家さん達は躍動する彫刻でした。

ただ、ただ感服です。

次のいつになるやらの未来の公演が待ち遠しい・・。
また、関西に来てくれたらいいのだけど・・。

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